幕末ピンパブ物語 呂宋編 第二十回 『苦難な道』 [フィクション]
萬久を先頭に、一座は獣道(けものみち)を歩み始めた。
途中、木の枝が倒れていたり、茨が生い茂っていたりと難所が沢山あるが、萬久は何事も無いような涼しい顔で、それらを踏み越えて道を進んで行く。
『ひいひいぜえぜえ、ひいひいぜえぜえ・・・』
そうする中で、一刻も経たない内に、まず良庵が悲鳴を上げた。
『こ、こりゃあいかん、わ、わしはもう限界じゃ、も、もう歩けぬ。。。』
良庵は、そういうとそこへ座り込んでしまった。
『せ、拙者もです、め、面目ない・・・。』
堰を切ったように、大橋もそう言ってへたり込んだ。
『お、おいらも~!』
とろ吉までもがそう言うので、鴨野は仕方なく、少し休憩時間を取ることにした。
『今年の目標は、3貫(約11kg)ほど痩せることじゃったが、中々、思い通りにはいきませんで・・・』
良庵が、汗を拭き拭き言い訳をした。
『お、おいらも痩せてえ・・・』
とろ吉も、息を弾ませながら、そう同意して頷(うなず)いている。
大橋は、大の字になって寝そべりながら、大声でこう叫んだ。
『馬~、酒持って来~い、こうなりゃ、景気付けに飲まないとやっとられんわあ・・・』
大橋は、困った時の酒頼みで、酒を飲むことで痛みを麻痺させて、ここを乗り切ろうと言うのである。
『大橋殿、めっ!』
流石に鴨野が、それだけは止めた。
大橋は、頭を掻いて笑っている。
小一時間ほど休むと、一行は再び、山登りを始めた。
しかしまた、少しの時間が経つと休憩を重ねるため、道中は、ちっともはかどらない。
鴨野は、段々と頭痛がしてきた。
道を掻き分けることたった数キロで、その日は暮れてしまったのである。
元より数日の野宿は覚悟していたものの、僅かな行程で、直ぐに野宿が始まるなどとは、さすがの鴨野も、想像が出来なかった。
この分では、用意してる食料も、早めに無くなってしまうかも知れない。
鴨野は、隊長として責任ある立場だけに、そのことに頭を痛めていたのだ。
しかし、この男たちのよく食うことと言ったらない。
特に、良庵、大橋、とろ吉の3名は特別だが、馬造やこう平、そして弁当までもが、一人前の男のように飯を平らげるのである。
(まったく、堪ったものではないな・・・)
鴨野は、ふうっとため息をついた。
(この作者は、やっと更新したと思ったら、この場面でまた引っ張るんだろうな、困ったもんよ。)
(バ、バレたか・・・)
作者は、思わず舌をだした。
ここで紙数を使ってしまわないと、後のストーリーを、全く考えていない作者である。
まあ、それは置いといて、食事が終ると早速寝ることにしたが、今度は違う問題が起こった。
凄まじい、藪蚊(やぶか)に襲われたのだ。
もう、痒くて痒くて溜まらない。
馬造などは、転げ回りながら、体中を掻きむしっている。
今度は、こう平が悲鳴を上げた。
何と、赤蟻の大群が襲ってきたのである。
こいつは強烈だあ・・・!
続く・・・
途中、木の枝が倒れていたり、茨が生い茂っていたりと難所が沢山あるが、萬久は何事も無いような涼しい顔で、それらを踏み越えて道を進んで行く。
『ひいひいぜえぜえ、ひいひいぜえぜえ・・・』
そうする中で、一刻も経たない内に、まず良庵が悲鳴を上げた。
『こ、こりゃあいかん、わ、わしはもう限界じゃ、も、もう歩けぬ。。。』
良庵は、そういうとそこへ座り込んでしまった。
『せ、拙者もです、め、面目ない・・・。』
堰を切ったように、大橋もそう言ってへたり込んだ。
『お、おいらも~!』
とろ吉までもがそう言うので、鴨野は仕方なく、少し休憩時間を取ることにした。
『今年の目標は、3貫(約11kg)ほど痩せることじゃったが、中々、思い通りにはいきませんで・・・』
良庵が、汗を拭き拭き言い訳をした。
『お、おいらも痩せてえ・・・』
とろ吉も、息を弾ませながら、そう同意して頷(うなず)いている。
大橋は、大の字になって寝そべりながら、大声でこう叫んだ。
『馬~、酒持って来~い、こうなりゃ、景気付けに飲まないとやっとられんわあ・・・』
大橋は、困った時の酒頼みで、酒を飲むことで痛みを麻痺させて、ここを乗り切ろうと言うのである。
『大橋殿、めっ!』
流石に鴨野が、それだけは止めた。
大橋は、頭を掻いて笑っている。
小一時間ほど休むと、一行は再び、山登りを始めた。
しかしまた、少しの時間が経つと休憩を重ねるため、道中は、ちっともはかどらない。
鴨野は、段々と頭痛がしてきた。
道を掻き分けることたった数キロで、その日は暮れてしまったのである。
元より数日の野宿は覚悟していたものの、僅かな行程で、直ぐに野宿が始まるなどとは、さすがの鴨野も、想像が出来なかった。
この分では、用意してる食料も、早めに無くなってしまうかも知れない。
鴨野は、隊長として責任ある立場だけに、そのことに頭を痛めていたのだ。
しかし、この男たちのよく食うことと言ったらない。
特に、良庵、大橋、とろ吉の3名は特別だが、馬造やこう平、そして弁当までもが、一人前の男のように飯を平らげるのである。
(まったく、堪ったものではないな・・・)
鴨野は、ふうっとため息をついた。
(この作者は、やっと更新したと思ったら、この場面でまた引っ張るんだろうな、困ったもんよ。)
(バ、バレたか・・・)
作者は、思わず舌をだした。
ここで紙数を使ってしまわないと、後のストーリーを、全く考えていない作者である。
まあ、それは置いといて、食事が終ると早速寝ることにしたが、今度は違う問題が起こった。
凄まじい、藪蚊(やぶか)に襲われたのだ。
もう、痒くて痒くて溜まらない。
馬造などは、転げ回りながら、体中を掻きむしっている。
今度は、こう平が悲鳴を上げた。
何と、赤蟻の大群が襲ってきたのである。
こいつは強烈だあ・・・!
続く・・・
2010-02-12 04:38
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コメント(24)
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あいたた!
まさに蟻に噛まれた気分です(笑)
今日は山を少し進んだだけですね(爆)
by こう平 (2010-02-12 06:04)
こう平どん
>今日は山を少し進んだだけですね
千里の道も一歩から・・・(爆)
これで、ええのじゃ!!
by moimoi (2010-02-12 08:38)
ゆっくりネタを考える暇もないのでしょうが
お体にお気をつけてご自愛ください。
南無阿弥陀仏・・・
by 萬久 (2010-02-12 08:47)
蟻と藪蚊には悩まされたであろうことは容易に想像できます。
山奧屋からの密書にて蟻コロリを所望する旨が書き込められておったり、
嘗てパナイ島の側室の元に滞在した折は痒くて眠られない夜を経験しました。
マラリヤにならぬかと心配しております。
山道の行程だけに筆を走らせることには土台無理がござろう・・・(苦笑
呂栄国のジャングルなる森林との格闘は太平洋戦争の敗戦記で承知しております。
医者の良庵氏も同行ゆえ、病の心配は無用でござろうが・・・(微笑
何時になったら山奥屋と対面できるのであろうか?
by kamono (2010-02-12 09:13)
萬久殿
>お体にお気をつけてご自愛ください。
う~む、これは分かるが・・・
>南無阿弥陀仏・・・
これが分からん・・・
多分、脱出を諦めたのかな?(爆)
by moimoi (2010-02-12 09:35)
鴨野さん
>山道の行程だけに筆を走らせることには土台無理がござろう
流石に分かっていらっしゃる・・(笑顔)
>太平洋戦争の敗戦記で承知しております。
参加はしてなかったのですね!(笑)
>病の心配は無用でござろうが・・・
良庵さんが、真っ先に危なかったりして・・(ぎゃはは)
>何時になったら山奥屋と対面できるのであろうか?
その前に、明日の更新が危ないのですが・・(自爆)
by moimoi (2010-02-12 09:40)
えーと・・・
すいませーん
おいら山岳部だったのですが・・・・・・
痩せたいのはあってますがw
いかがでございましょうかw
by (´ρ`) (2010-02-12 10:13)
とろ吉どん
>おいら山岳部だったのですが・・・・・・
そうか、しまったあ・・・
崖から落ちる役は、他の人間に譲ろう!(爆)
by moimoi (2010-02-12 10:17)
やはりメタボ軍団はダウンですね。(笑
デング熱やマラリアが心配ですな。
by 神事屋 (2010-02-12 10:24)
Offローションは持って行かなかったのですね。安いのに。
藪に潜む忍者は持っていたのでしょうかねえ?
やっと「篤姫」を見終わり、「梟の巣城」を見ました。この後「功名が辻」を見ます。
by 山小屋の住人 (2010-02-12 12:03)
神事屋さん
>やはりメタボ軍団はダウンですね
大声で言わないでね!(笑)
>デング熱やマラリアが心配ですな。
痛風の方がもっと怖かったりして・・・(爆)
by moimoi (2010-02-12 12:09)
山奥屋さん
>藪に潜む忍者は持っていたのでしょうかねえ?
忍者だから、免疫はあるのでしょうね。
>この後「功名が辻」を見ます。
これは結構面白いですよ!
篤姫に引けを取りませんよ。
by moimoi (2010-02-12 12:11)
南無阿弥陀仏に特に意味はありません。
強いて言えば無理すると仏さんのように
「ハゲ」ますよの警告ですかな(爆
by 萬久 (2010-02-12 14:34)
萬久さん!(不気味笑顔)
>強いて言えば無理すると仏さんのように
「ハゲ」ますよの警告ですかな
既に脱出は諦めましたね!
アーメン!(爆)
by moimoi (2010-02-12 15:14)
師匠~
冗談だってば~~(涙
by 萬久 (2010-02-12 16:51)
>そうする中で、一刻も経たない内に、まず良庵が悲鳴を上げた。
やっぱり(滝汗 面目ないm(_)m
到着するころには3貫ほど痩せているカモですね^^
by 良庵 (2010-02-12 18:38)
再開 おめでとうございま~す (笑
僕も 昔 登山 してました^^
今も 山( 凸凸 or XX )
とか 谷( 凹 or Y ) を探検するのが大好きです♪(爆
by 菩薩 (2010-02-12 23:17)
『馬~、酒持って来~い、こうなりゃ、景気付けに飲まないとやっとられんわあ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
当分の間お酒は飲まない事にしました。
皆様も禁酒しましょう。
山登りなぞおいらにできるはずがないでしょうが!
良庵先生とおいらは無理無理ですよ。
トロ吉は意外と大丈夫かもね。
by タイガー大橋 (2010-02-13 00:59)
萬久さん
>冗談だってば~~(涙
仏の顔も三度!(爆)
by moimoi (2010-02-13 10:54)
良庵先生
>到着するころには3貫ほど痩せているカモですね^^
何を仰いますやら・・・
サービスで、5貫ほど痩せたことにさせて頂きましょうか?(爆)
by moimoi (2010-02-13 10:57)
菩薩さん
>僕も 昔 登山 してました^^
ほほう、ではやはり山には詳しかったのですな?(笑)
今は、凹凸についてのご研究ですか?
私も、あやかりたいものです!(爆)
by moimoi (2010-02-13 10:59)
タイガー大橋さん
>皆様も禁酒しましょう。
あらら、強制ですかい?(笑)
いつまで持つのかな・・・
>良庵先生とおいらは無理無理ですよ。
う~む、無理を承知で登らせてみたが・・・(爆)
by moimoi (2010-02-13 11:01)
けもの道なので毎日行進は難しいみたいですね~(≧∀≦)
by こき麻呂@三河屋 (2010-02-13 18:59)
三河屋さん
>毎日行進は難しいみたいですね~(≧∀≦)
う、うまい!
行進を更新に掛けましたね。
流石です!
・・・て、耳が痛いですが・・・(苦笑)
by moimoi (2010-02-14 01:22)